ブラジル・日本人サンバダンサーの華麗な日常

ブラジルに住む日本人サンバダンサーの全く華麗ではない日々

携帯電話を失くして盗られる

携帯電話を失くした。そして盗られた。

という複合技の夢のコラボが実現された。

 

今日は所用で家から1時間半以上かかる場所に出かけていた。

その場所は駅からも歩いては30分以上かかるところで、駅からの行き帰りに99というアプリで使える民間タクシーのようなものを使用した。

その帰りにも99の車を呼び乗り込んでしばらく経ってから、上着を忘れたことに気づいたので、すまないが戻ってくれと頼むとその運転手は一方通行をいきなりバックし始めた。

10mくらいならまだしも、100mくらいの距離はあったと思う。

その時は、まじかと思いながらも、ぐるっと回るとここら辺一方通行とか多くてきっとすごい遠回りになったりするんだろうな、ワイルドでまったく頼もしいヤツだぜ!くらいに思っていた。

上着を取るために車から出るときに自分のリュックと手にしていた携帯をポンッと座席の横に置いたのをよく覚えている。

そしてその時に、こういう時に携帯をよく忘れる人がいるけれど、そんなの信じられない。ほんとバカだよな、と思ったこともよく覚えている。

 

そして、まんまとそのまま携帯を座席に置き忘れた。

そのバカがここにいます。

 

携帯が無いのに気づいたのは、電車に乗ってから2,3駅過ぎたところだった。

だが今日はこれから日本向けのフィジカルコンディショニングという一見何をするのかよくわからないzoomレッスンの仕事があったのでとにかく家に帰らないといけない。

それに今引き返したところでそもそも携帯が無いので何をどう手を打つこともできない。

 

ああ、また1時間半かけて明日ここまで見つかった携帯を取りに来なきゃならないのか、、、と、うんざりしたが、仕方ないと観念し家路についた。

(でもストレスで、ダイエット中なのに帰り道にポン・デ・ケージョを10個買って一気食いした。)

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ところが家に帰りパソコンのメッセンジャー経由で友人に私の携帯へ電話をしてもらうよう頼むも、電源は切られていて留守番電話になっているという。

 

アプリで登録しているタクシーだし、良さそうな運転手のお兄ちゃんだったので、はなから戻ってくると高を括って、見つけたら乗った場所に届けてくれるんじゃないかくらいに楽観的に考えていた。

 

実際今まで、ブラジルのくせに自分が忘れた時や友人が忘れたときもわざわざ届けてくれたりと親切なケースに当たっていた。

 

だが、ここはやはりブラジルだった。

泥棒の国だった。

www.joebrasil.net

誰かが故意に電源を切らなければ電話は少なくともコール音は聞こえるはずだ。

買って2ヶ月ほどの新しい携帯で、充電は有り余るほど残っていた。

 

俺が甘かったのだ。

 

フィジカルコンディショニングレッスンが終わった後でその民間タクシー会社のお問い合わせ番号にパソコンからスカイプで電話をかけ携帯を置き忘れた旨を伝えた。

その電話中にすぐさま運転手に連絡を取ってくれ、保留音を聴きながらしばし待つ。

2,3分してそのコールセンターのお兄さんが言うには、

今直接話したが運転手は携帯を見つけられなかった、ということだった。

ちゃんと探したの?運転手の彼か他の乗客が盗んだの?

と、パニックになって聞くも、とにかく見つけられなかった、という答えが返ってくるだけだ。

事務的で回りくどい対応にイライラしたが、要は運転手が見つからないゆうてるからこっちはもう知らんよ、ということなのだろう。

ここで完全に携帯が返ってくる望みは絶たれた。

もうどうにもならなそうだったので憤慨しながら電話を切り、ものすごく動揺しよろめきながらスマホを紛失した際にやるべきことのマニュアルをパソコンで調べる。

 

フィジカルをコンディショニングしている場合じゃなかった。

わたしのメンタルをこそコンディショニングする必要があった。

 

調べるとGoogleアカウントから携帯の場所を探せるとのことで(私の携帯はアンドロイド)そこで見てみると、私がその車から降りてわりとすぐくらいの時間に電源がオフになっていたようだった。

次の乗客がすぐに乗ってそいつが盗った可能性も無いわけではないが、その時間帯からして私は私を乗せたその車の運転手が限りなく怪しいと思っている。

やっぱり100mも一気にバックするような輩を信用すべきでなかったのだ。

くそう。降り際に仕事頑張ってね!と声をかけた私の真心を返して欲しい。

どうせ返ってこないのだったら、盗られたとわかった時点で相手が死なない程度に爆発する機能も付けて欲しいと思うのだが、携帯会社各社さん、ご検討願えまいか。

 

というわけで、私は携帯を失くし、そしてその後盗られた。

 

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ここでひとつ、私の知人のとても好きなエピソードを書こう。

彼女が買い物に行ったときのことだ。

店内は混雑しており、彼女はリュックを背負っていた。

その外ポケットに入れていた携帯をいつの間にかすられてしまった。

外ポケットと言えどチャックも付いていてしっかり閉まっていたのにだ。

悲観に暮れ、友人たちに携帯を盗られたと訴えるも、皆口々に

「携帯だけですんで良かった」「危ない目に遭わなくてかえってラッキーだった」

と言ってきたというのだ。

そこで彼女は、

「大事な携帯を盗まれたのに良い訳もラッキーな訳も無いじゃん!」

とガン切れしていた。

その友人たちの言わんとしていることも理解できなくもないが、私も

「そっか、むしろラッキー!」と思えるような前向きな人間では無いので、ポジティブを適当に押し付けずに寄り添って欲しいという彼女の気持ちが痛いほどわかった。

ポジティブな慰めは時にとても狂暴だと思う。

 

何を言いたいのかと言えば、私の過失があったとしても買って間もない携帯を失ったこの傷ついた心に塩を塗るようなこと言うなよ?ということだ。

 

 

最近ブログの更新を怠っていたのが、こんな事でもネタができたとばかりに久々書いてしまっている自分が悲しい。

自分がキラキラしているようなことを書くのが苦手なので、トラブルが無いと何か書けない体になっている。

結婚したり幸せになると仕事が無くなるのを恐れる女芸人のようだ。

嫌な体質だな。

 

次回こそはトラブルではなく、キラキラしたことをてらいも笑いも無く書いて皆さんをあっと驚かせてみせよう、

と、決意して今日は筆を置く。

 

トラブルが無くてブログがつまらなくなったと言われる人生を目指して。

 

 

 

 

 

 

 

 

お手数ですが、二つとも足跡だけでもつけて慰めてください

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