ブラジルの弟シリーズ第5弾である。
一話完結方式なので単話ずつでも十分イケると思うのだが、ご興味ある方はこちらから
弟は数年前に男性だけが所有する例の玉の一つに腫瘍がみつかり、腫瘍を取ってそこにシリコンを入れる手術をした。
なぜ腫瘍が見つかったかというと、彼のそれの片方が重く感じると思ったら玉もういっこぶんくらい下に垂れ下がって左右の揺れの均衡を欠き始め、しまいには倍くらいに腫れてきたからだ。(※当社比)
弟がそのさまを細かく描写して話した時、傍にいた男子たちは皆股間を抑えて苦しそうに呻いていたが、私にはピンとこないのでデリカシーが無くて申し訳ないのだが興味があるったらありゃしないのでその先の話をグイグイ聞いていった。
手術の前にはまず検査をしなければいけないわけだが、そういった検査では必ずフレッシュ搾りたての男性のあの汁を提出しなければならない。
なので家で採取してから持って行くことはできず、検査のための大きなラボ(ブラジルでは病院と検査のための場所は別にある事も多い)に赴いた。
血液などの採取をした後で、メインの検査室からどんどん離れるにつれ本当にあの清潔で明るいラボ内なのか?と疑うほど裏寂れていく迷路のような廊下をえんえんと歩き、そのラボの端っこに位置すると思われる部屋の前まで案内された。
その部屋に入るとそこはなんだかもわっとしていて、廊下よりもさらに不潔で暗くて狭い牢獄のような、ソファとテレビとDVD2枚だけがあるまさにそれ用にだけ用意された三畳くらいの小部屋だった。
そのDVDのセレクトも2枚とも、“キッド・ベンガーラ”という、ベンガーラ=杖のような自身のなにがしの大きさが売りの、こっちでとても有名でステレオタイプなポルノ男優のもので、彼の好みとは非常にマッチせずこれでは逝けないと自分の携帯に手を伸ばした。
(上のリンクをもしうっかりクリックしたとしても、残念ながらこの写真以上の露出のものはでてきませんのでご安心ください。この写真の黒塗りの部分のサイズからもベンガーラさんの驚異的なものが想像されますね。)
そこで彼は日本に住む日本人の当時の彼女みっちゃん(仮名)から事前に送ってもらっていた恥ずかしい写真を眺めながら事に取り組むことにした。
そして次回はもっと周到に準備をしようと心に誓った。
結局弟は手持ちのみっちゃんの画像を見て自分を奮い立たせ自身を勃てることに成功し、無事フィニッシュを迎えた。
その後。
手術は無事に成功し、一か月後にまた彼は同じ場所に術後の検査のため意気揚々と降り立った。
前回のリベンジマッチは、
もう始まっていた。
前回は少々手こずった。今回は確実性を高めるために恋人みっちゃんに事前にその時間になったらライブでおかずになってもらうよう既に打ち合わせ済みだ。
おっとりしてるくせしてこういうところ変に用意周到なのが姉的にちょっと気持ち悪い。
彼が例の小部屋の前で待っているとひとりの男性が出て来て、案内の人に彼と入れ違いに君はここに入れ、そして出すものを出したら検査室まで戻ってきてくれ、と言われた。
もちろん間に清掃など入っていない。
座ってちょっと休もうにも事に及ぼうにも、ソファにはベンガーラをアテに抜きたてほやほやの前の人の何かが染みついているようでとても身体を預ける気にはなれなかった。
どうしたものか思案し、携帯を取り出して見ると、なんとこのラボはWi-Fiがなかった。
少なくとも患者用には用意されていなかった。
そしてさらになんとラボの奥深い場所すぎて電波すら入らない。
さすがに受付のほうに行けば電波は拾えるだろうが、そんなところで携帯の中の裸のみっちゃんとちちくり合ってる場合じゃない。
困り切って部屋の中のいろんな場所で試してみると身長190cmの弟が背伸びをして腕を思い切り伸ばしたやっとの部屋の角っこに、かろうじてアンテナ1本で4Gが切れ切れに入る場所を探し当てた。
夢の生配信でその時間を有意義に活用しようと画策していた弟だったが、仕方なく方向を転換し、せっかく自宅で待機をしていてくれたみっちゃんの愛に応えるためにも、
お互いの写真と映像を送りそれをなんとかダウンロードして、多少の時差は生じるがほぼリアルタイムでやりとりをするという方式でいくことにした。
パンツとズボンをずり下げ立ちんぼでつま先を立て勃ったまま、部屋のすみっこ頭上はるか遠くに伸ばした手の中にある携帯のたよりない電波でダウンロードをキメる。
そんな状況ではダウンロードするにもいちいち時間がかかる。
①みっちゃんが送る。
②彼がダウンロードする。
③それを見て彼が何かをする。
④そして何かしているそのさまを撮ってみっちゃんに送る。
⑤みっちゃんがそれを見て何かをする。
①それを撮ってみっちゃんが送る。※くりかえし
そこで私は、
まず上記⑤のみっちゃんのする何かとは何か?
⑤のターンはいるのか?
その前におまえの④のターンはマジいらないだろう。
と思わないでもなかったが、深くは追求しなかった。
長い時間つま先立ちのまま下半身丸出しの情けない恰好で手と足がつりそうになりながら①~⑤の愛のコール&レスポンスをだいたい映像2:写真3の比率で5ターンくらい繰り返し、おおよそ40分ほどの死闘の末に彼は、前回のリベンジを果たして果てた。
弟は全てを話し終えた後、
ボケ・ツッコミなど日本のお笑いの概念を正しく理解していて“ガキ使の笑ってはいけないシリーズ“等のダウンタウンフリークである彼らしく、
「俺の人生の中でいちばんの最低なオ〇ニーだった。」
とちょっとなまりのある日本語でちゃんと結んでオチをつけた。
それよりも私は、弟によってはじめて知らされたベンガーラさんの衝撃が強く、今もずっとゴダイゴのガンダーラの節で頭の中をぐるぐると、
♪ベンガーラ ベンガーラ 愛の~人~ ベンガーラ
の大合唱が止まらない。
一体どうしてくれるんだ。
ブラジルの最弱の弟の最低な話。
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