ブラジル・日本人サンバダンサーの華麗な日常

ブラジルに住む日本人サンバダンサーの全く華麗ではない日々

貰ったチケットでゼッカ・パゴジーニョのライブに行ってきた

ずいぶん前だがブラジルのサンバ歌手、ゼッカ・パゴジーニョのライブに行ってきた。

ブラジル人なら名前くらいは知っている超有名サンバスターなので、もちろん誰かに今日彼のコンサートがあるよと言われたら普通でも自腹で行ったかもしれないが、今日は友達の友達が12人分の特別シートのチケットを持っていてたまたま招待してくれたので行ったのが大きい。

サンパウロでは、数日前から公共の交通機関や病院など以外ではマスクの着用義務が解除されたタイミングであったので、そろそろお外に出てみようと思っていた折であった。

一緒に誘われた友達が次の日早いから行けないとの事だったので、以前のシェアハウスの同居人、ダレノガレ明美似の美女がゼッカ・パゴジーニョの死ぬほどファンだと言っていたことを思い出し、彼女を誘ってみることにした(人の招待なのに)。

ダレノガレ(仮名)が出てくる回はこちら

www.joebrasil.net

因みに彼女は年始にまたコロナにかかっていたらしい。

去年に続いて半年で2回、デルタ株、オミクロン株2制覇を達成したのだが、幸い症状は軽かったとのことだ。

誤解の無いように付け加えれば、彼女普段遊び歩いているわけではない。

仕事がクリニックの受付事務みたいな感じでいろんな人が出入りをするのでそこでもらったのだろうということだった。

 

その招待してくれた友達の友達は、知り合ったばかりで一回しか会ったことが無かったので、本当に招待してくれているのかがとても心配だった。

え?、ちゃんと約束してるんでしょ?だったら大丈夫じゃないの?

と、思われるかもしれないが、私はここブラジルでいろんな調子のいいことを言われて結果的に連絡がつかなくなりそいつが現れない等の数々の辛酸をなめている。

だが、知り合ったばかりの人に、お前も調子のいい事さんざ言っといてどうせ来やしないんだろ?あ“?

とは非常に言いにくい。

陰で彼の直の友達である私の友人にあいつは本当に信用できるのか?とこっそり確認したり(その友達は不参加だった)、その日にライブがあるのか時間と場所をネットでこそこそと確認する。

22時ごろからと言われていたのにサイトには18時開演と書いてあった。

 

怪しい。

 

しかもチケットの値段を見ると特別席は一人500レアル、二人合わせるとこちらの月の最低給料と同じくらいの値段で、日本の感覚だと10万円みたいな感じだ。(言いすぎか?)

知り合ったばかりの人にそんなのゴチするだろうか?と、どんどん疑問が湧いてくる。

一応事前に、何かおかしいからダレノガレにももしかしたらその人は当日来ないかもしれないなどと非常にネガティブな断りを入れたりしていた。

逆にそこまでして騙しても向こうに何もメリットは無いのだが、もうこれはブラジルで生きていく上で培った習性なのでどうすることもでいない。(そしてたいていはその通り騙される)

寸前になっても本当にその人が来るかドキドキして待っていたのだが、

結果、その人はぎりぎりに現れた。

ずっとライブなどに出かけていなかったので忘れていたが、ブラジルではメインの人のライブは18時からというのは稀で、前座のバンドがたくさん入ってからの最後、夜中から始まることも珍しくないのだった。

そしてその人はまだ来ない他のチケットを渡すその人の友人たちを待たないといけないので君たちは先に入っていて良い、とまずは一階に入場ができるチケットをくれ、自分が中に入ったら私たちを探すのでその後一緒に2階の特別シートに入ろう、と言ってくれた。

そろそろライブも始まりそうだったのでこれ幸いとダレノガレと二人中で待つことにした。

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美人のダレノガレ(仮名)。

こっちのライブでは会場にもよるが、一階は立ち見で席が無く、二階が数名~数十名ずつの仲間うちのVIPスペースであることが多い。

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チケットをくれた人はまだやって来ないが、ショーは始まった。

ステージの前のほうの左側で見やすいポジションが取れたので、特別席でなくてもここで全然いいね、とお互い言い合う。

下手にチケットをくれた人のボックス席が後ろの方だった場合はあんまり見えないので実際この方が好都合だった。

 

ダレノガレとショーを堪能する。

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突如中指と親指で輪っかを作って指笛を鳴らすダレノガレ。

あの、外人がよくやるかっこいいやつ。

教えてもらったが無駄によだれが垂れるだけで全然できなかったので、今後お風呂場でちょっとずつ練習しようと決意する。

 

ショーは素晴らしく、ダレノガレとも久しぶりに親交を深めることができ大満足であった。

 

 

しかし、私たちを探す、と言っていたチケットをくれた人とは結局出逢わなかった。

 

私はザ・日本人であるので、はっきり言ってあまり知らない方に招待されたらとっても気を遣う(でも図々しくそれに乗ったのだが)。

美人なダレノガレを連れて行ったので最悪は人身御供にして(いっぱいお話してもらうくらいの意味ですよ)それでチャラにしようと黒いこともちょっとだけ考えていた。

私だって、招待してくれた人を楽しませるために吹き出る膝水を活用して日本の伝統芸能“”南京玉すだれ”を披露しようというくらいのサービス精神は持ち合わせていた。

だが先ほど述べたように特別席が後ろの方であった場合、確保した立ち見の前の方の場所よりあんまりよく観れないし、チケットをタダでくれた人に対して気疲れをしないで済んだので、ちょっとしめしめ、と思っていたところもあった。

 

しかし、仁義は仁義、少なくとも帰る前に面と向かってお礼を言わなければ女がすたる。

と思い、ライブが終わって連絡を入れ、30分は待つことにした。

 

だが連絡は無く、さすがにタクシーを呼んで帰ろうかというころに電話が鳴り、私達の帰りを心配してくれて、大丈夫だと言うと電話でじゃあ気を付けてね、と、そこで解散することになった。

 

て、いうかなんていい人なんだ。

結果的にただただ、タダで私たちにチケットをくれたアイツ。

 

いつもブラジルで辛酸をなめてる私であるが、ブラジルでもたまにこういったラッキーな事が起こり得る(しつこく言うがいつもは大抵はひどい目に遭う)。

 

さすがに申し訳ないので、今度招待してくれたその人に遭ったら、南京玉すだれ(自己流)に加えて特別に、私の十八番のコロッケの昔の顔芸をまねたやつ“上唇に釣り針が引っ掛かった人”も披露してあげようと思っている。

 

 

見た事無い人は、必見だよ。

 

 

 

お手数ですが、二つとも足跡だけでもつけてください

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