私は子供がわりと好きだ。
だが、それは実はブラジルに住むようになってからの事である。
ブラジルに来たばかりの頃は、私もまだそこそこ若く、友達にも子供を持って居る者もあまりおらず、うまい接し方がわからなかった。
しかも青さゆえややとんがっておったので、「かわいー!なんさいでちゅか~!」などと声のキー♯3上げの幼児語で話しかける善人感丸出しの知人などを見ると、ケッ、などと心の中に黒いゲル状のものを渦巻かせたりしていた。
それに、まだ人間より虫に近いような幼き者だとしても、同じくひとりの人間なのだから、子供扱いをし下に見るのではなくがっぷりよつで対等に向き合わなければならない。そんな誠実なオレ。
声のトーンは決して上げず、媚びた感のしない地声の低めを採用。語尾には時に、「だ」「である」をつけ、甘えは決して許さない。淡々とそして理路整然に。
そんな者が子供に好かれるわけもない。
稀に子供と遊んだりしても、他愛もないゲームをして子供が軽いずるをして勝とうとすると本気でイラっとして目ざとく指摘し、
君は今ずるをしたね?お母さんはいつも君に花を持たせてやろうとわざと負けているだけで、どっこい君は本当はびっくり弱き生き物なのだよ?いいかい?あんまり大人を舐めてもらっては困る。残念ながら人生はそんなに甘いものでは無いし、何もかも自分の思い通りにいくと思ったら大間違いだ。しかも君は今、負けそうになったらずるをした。ばれないとでも思ったのかな?今からそんなずるなんてしていたら君は将来ろくな大人にならないよ?とりあえず、いっぺん私に謝ろうか?
などと詰め寄りガン泣きさせたことさえあった。
今思うと子供との距離がいっさい掴めていなかったのだろう。
基本的な考えは実はそう変わってはおらず納得がいかなければ今でも本気で子供とケンカをする超絶大人げないタイプではあるのが(老人ともするよ♡)、それでもブラジルに住んでから子供が、子供と遊ぶのが好きになった。
今は声のトーンだって変えられちゃうよん。
ブラジルに来てはじめの数年は、週に何度かあるサンバの練習時に大人のグループの中にいても、話が込み合ってくるとさっぱり分からないことが良くあり、それがわりかし苦痛であった。(今もだがw)
自分は異邦人だからと遠慮したり孤独を感じることもある。
親切にしてもらうこともたくさんあるが、差別的であったり、表面は親切だが裏では違ったり、馬鹿にした態度をしてくる人もいない訳ではない。
子供だって嘘をついたりもすることはあるし、全て純粋だとは思っているわけではないが、そんな中で、珍しがって目を輝かせて寄って来てくれる子供達に嘘は無かったと思う。ただ一時の興味本位だとしても。
サンバの練習などの長い待ち時間(何をするにも開始が大幅に遅れるのでほとんどがひどく待たされる)で話に入れなくてぽつんとひとりいたたまれない時にも、子供達がいてくれたので何とかこれまでの時間をやり過ごすことが出来たのだ。(練習は真夜中でもだいたい子供もいるので。)
なので、ブラジルの子供たちには並々ならぬ恩義を感じている。
そして、何より本当に可愛いのだ。
それから、徐々に考えを改め、子供という生物全体が好きになった。
できればちょっとだけでも恩返しがしたい。
つーか、もっと遊びたい。
なので以前から、機会があったら子供のカーニバルに関わりたいとずっと思っていて、それが今年になってガッツリ叶って嬉しかったので、前回の予告通り、本日はその子供のカーニバルについて私の体験したくだりを紹介したいと思う。
手伝いを申し出る
サンバの踊り子として他のチームに所属している友人は面倒見が良く何かというと私を誘ってきてくれる。
なのでだんだんと仲良くなり、彼女が住むファベーラ(貧民街)で彼女がやっている子供達にサンバを教えるプロジェクトに、時間がある時は顔を出すようになった。
彼女のいるチームが母体の、その子供版のチームに近所の子供達を引き連れて出る計画だと言う。
それを聞き、今年こそは子供のカーニバルの手伝いがしたいと思っている旨を彼女に申し出た。
多くのブラジル人には間近に言わないとすっかり忘れられていたりするので、また数日前に確認をした。
『わかった、あなたのためにTシャツを用意しておく』
スタッフとはいえカーニバルの重要な一部なので、メンバーの一員の証であるその年のチームTシャツが無いと会場内を行進に付いて一緒に参加することはできないのだ。
準備はOK?
子供のパレードは近年は毎年カーニバル最終日の火曜日の夕方から始まる。
集合時間の通達が当日の直前であったため、彼女たちの集合するファベーラに寄っていると時間に遅れるかもしれないと判断する。
あと1時間もしないで専用のバスで向かうことになっているのだと言う。
家から直で行けばじゅうぶん時間の余裕もあるため私は単独で直接会場に向かった。待機場所にはもう既に準備に追われる子供と親達で溢れかえっている。
多少の遅れは、ええブラジルですので、想定内ではあった。
だがいくら待ってもバスで向かっているはずの友人も子供たちも全然現れない。
もちろんそんなことだから、事前の打ち合わせなど皆無である。
スタッフの一員であることの証であるTシャツは友人が持っていて事前にもらっていないので、電話で彼女から指示を受け衣装をトラックから出して10着を別に分けておいてくれ、と頼まれて実行に移そうとするも案の定、頭のおかしい東洋人が紛れ込んで衣装を盗もうとしている、と疑われ、死ぬほどもめる。
二度言うが、このチームは友人の所属するチーム派生の子供バージョンなので、私の知り合いはほとんどいない。
彼女に電話をかけ、彼女を知っているかと最寄りの人に聞いて回って知り合いを探し出し、その人に電話を替わって彼女と直接話させて私の身元を確認してもらい、さらにそれを周りの人たちに説明してもらって、やっとこ衣装の移動に取り掛かれた。
たくさんの衣装がありいっぺんに持てないので、指定された衣装の移動場所そばにいた人たちに事情を話しこの衣装を見ていてくれと頼み、またトラックに戻って残りを運ばざるを得なかったのだが、誰もその衣装を見ていてくれず、なんだ、こんなとこに衣装置き去りにしやがって、と思われ他のスタッフにまた衣装を運び戻されてしまい、もう一度トラックから運び出そうとすると、そんなことは聞いていないしだいたいお前誰やねんと振り出しに戻ってまたもめる。、んんんんぬ~~。
何往復もしてやっと衣装の問題に片が付き、近くの子供達の着替えを手伝う。
その中で直接会場に着いていた彼女のレッスンに来ている顔見知りの子供達を3人ほど捕まえ、持参のキラキラや口紅を駆使しお化粧などを施していると、他の管轄外の子供達もわらわらと集まってきて私たちにもして欲しいとおねだりしてくる。
私・大人気だ。
ふっふっふ、このために用意周到に化粧品等用意をしてきたのだ。
腐っても私も一応日本人のはしくれだな、と思う瞬間。
家で綺麗にお化粧をしてもらって来ている子もいるが、たいていは何も考えていませんでした、という体のノーメイクで、私が他の子に化粧をしているのを見つけ、おお、あいつにやってもらえるのだな、と寄ってきて、私には金色のキラキラじゃなく他の色がいいだの、あの子にはキラキラが付きすぎているから私のはもっと上品にやれだの言ってくる。
小さくても女というものは、うるさくてかわいい。
もう周りの子供たちはほとんど準備を終えて待機している。
どうですか。かわいすぎるだろう。
パレード・前
それにしても、こちらは近くにいる子供達の着付けをさせるのはあらかた済ませて、化粧などのオプションまで付けてせっせと働いているというのに、友人ご一行様は全然現れない。
周りの人たちにジャッキー(友人)はどこにいるんだ?まだなのか?と聞かれるので、そのたびに私がもうちょっと待ってくれ、もうすぐ着くから、と言って回る。
うわぁー、まじか、なんでこんなことになるんだ、いかにもブラジルっぽい展開だけどいくらなんでもやばいんじゃないか~、とヒヤヒヤしていると、もう出発前の演奏が始まる、という頃合いで友人と子供達はバタバタと現れた。
友人は私にTシャツをポイと投げて、じゃ、この先頭のグループにあなたは付いて行って、よろしく!とだけ言い置いて慌ただしくどっかに行ってしまう。
去り際に他の人たちに告げていたのを漏れ聞いたところによると、バスのトラブルで途中で車が動かなくなったということだった。
チームの旗を持ち紹介するカップルがいて、その後ろに小さめの山車があり、その後1番目のアーラ(同じ衣装をつけた踊り手ごとのグループ)に配属されたので時間がない。
指示された場所に行くも、その場付きの他のスタッフのおばさんにお前は誰だ?あっちへ行け、とまた追い払われてしまい、私は本当にここにいていいのだろうか?話はついているのだろうか?と不安になり彼女をもう一度探しに行くが、とにかく彼女たちに付いてくれればいいから!ゴールで落ち合いましょう!ほらほら早くもう行って!!と全く余裕無くつれない返事が返ってくるばかりだ。
戻ると案の定、またもめる。
頭を抱えながらおばさんに事情を説明していると、子供達にあなたはジレトーラ(偉い役職の人)なのか?と話しかけられる。
そのTシャツはジレトーラのものだ、と指摘される。まじか。
急いでいたのでもらったTシャツなんてちゃんと見ていない。渡されたものをそのまま服の上からかぶっただけだ。
友人よ、なぜ、顔なじみのいないチームの長のTシャツをいきなり日本人の私に渡すのか。
もめてる場合でも茫然としている場合でもなく、靴の作りが悪くて脱げてしまってこれでは踊れないから助けてくれとさらに他の子供たちがベソをかいて訴えてくる。
他のスタッフもまるで何の用意もしてきていないので、用意してきた自前の貴重な日本製の安全ピン(日本製のほうが強くてずっと品質が良い、そしてブラジル製ですら誰一人としてそういった用意などしてきてはいない)でなんとか直して回り、あげく他のぼんやりしたスタッフに一体自分は何をしたらいいのかと聞かれ、私が衣装の不備を直すように指示をしたりする。なぜだ。
さっきもめたおばさんには目を付けられ、もう始まるから子供の靴を直すなと怒られたり子供には直してと涙目で懇願され板挟みになったりしながら(でもまだ時間は思ったより結構余裕があった)、ぜいぜいと駆け回って本番に臨む。
そう、この国では誰も何もちゃんと把握なんてしていないのだ。
ていうかこういうの知ってた。何度も同じような経験がある。
自信を持とう。
それに私はなぜかこのグループのスタッフ長に知らぬ間に祝就任しているようなので、もう堂々としていよう。
偉そうなおばさんも始めは見ず知らずの謎の東洋人が変なことをしでかさないか心配し警戒していたのだろう、私はここのジレトーラだ!、と、破れかぶれで言ってのけ、てきぱきと働いているうち何も言わなくなった。
いよいよチームのパレードが始まり、その横に付いて子供たちを見守り列が乱れないように促し歌って盛り上げる。
スカートのすそを踏んで転んで立ち上がれなくなった子を抱き起したり、こっそり衣装を直したり、何も打ち合わせをしていない割にはこの上も無い働きぶりである。
私・大活躍だ。
惜しむらくは誰も私の大活躍を見ておらず誰も気が付いていないことであるが、なので自画自賛ながらここで発表させていただいている。
すごく楽しそうにハイテンションで踊っている子もいれば、虚ろにいかにもわたしやらされてます、というような死に体の子もいる。子供といえど人それぞれだ。
それでもまあわざわざ参加しに来ているのだから傍からそうは見えなくてもそれなりに皆カーニバルというものを楽しんでいるのであろう。
パレード・後
やっとゴールに着き、友人のレッスンに通っている3人をその中から捕獲し一緒にここで待つように言い聞かせ、不安定に重い頭の飾りを取ってあげると誰もそれを受け取らずそのままあなたが持っていてくれ、と押し付けてくる。
しまいには私の管理外である子供達も私のも持っておいて、と6つも7つも押し付けられてしまい、おまけにこの靴はサイズが合わないからとそこらへんに靴を脱ぎ捨ててほぼ全員が裸足で歩き出す。
それを私が全部拾って後から来る人たちの邪魔にならないように端っこに集める。
本当に教育がなっていない。
やっと友人と会えたので子供達の靴はこのままでいいのかと聞いてもう要らないというので最寄りのゴミ箱に捨てる、またはその傍にまとめておく。
歩き出してしばらく経つとどこかに行ったまま行方不明になっていた子が戻ってきてあなたに預けた靴と頭の飾りはどこだと言ってくる。
私は決して預かっていない。君らが勝手に押し付けただけだ。
何個もでっかい頭の飾りを持たされたままよろよろと途中まで歩いていたのをまたゴミ箱のところまで引き返し、その子の靴を確認し渡すと礼も無く去っていこうとするのでさすがに頭に来て、オイこら小僧(女子だったが)ちょっと待て、この頭の飾りはどうすんだ?今ここで持ってかないと捨てっちまうぞ!とちょっと強めに言うことにした。
他の子らにも、オラオラ、おっきい子は自分の荷物くらい自分で持てや、要らない子は捨てるので申告しろ、と、整理し、小さい子の頭の飾り2つだけを残し脇に挟みその子たちの着替えの入った袋を腕に引っ掛ける。
しかもはぐれないように小さい子供と手をつないでいないといけないので、これでもいっぱいいっぱいだ。
大人は私と友人の二人だけに対して子供は10人以上いるので、ちょっと目を離すと2,3人がすぐどこかへ消えてしまう。
何度言い聞かせてもはぐれてしまう数人のやんちゃそうな男の子たちに友人は激高して言った。
「あんたたちね!勝手な事ばっかりして!!いい加減にしなさいよ!!!そんなことばっかりしてんだったら、もう二度とカーニバルには連れてこないよ!だいたいホブソン!あんたが待たせたせいでみんな遅刻したんじゃない!!今度遅れてももう一秒も待たないしカーニバルにも連れてこないから、覚えときなさいよ!」
ホブソンと名指しされた子は決まり悪そうに苦い顔でそっぽを向いて聞こえない振りをした。
どうやら車のトラブルで遅れたというのは嘘っぱちだったらしい。
やっぱりか。どうも嘘くさいと思っていたのだ。
オイこらチョ待てホブソン、お前のせいで遅れたんだな、と、その坊主頭を小突きたい衝動に駆られる。
このくりくりが遅れさえなけしなければ私もあんなに大変な思いをしなくてすんだはずで小言のひとつも言いたくもなったが、気の立った友人に猛烈な剣幕で叱られていたので追い打ちをかけるのはやめておいてやった。
パレード観覧
別の場所に親が来ている子達を送り届け、
30分くらいかけて反対側の端っこの観覧席まで辿り着く。私の分も席を用意しておいてくれているというので残った子供たちと一緒に観覧することにした。
子供のパレードは短めなのだが、その分チーム数が多いので午後6時頃に始まり、終わるのは12時くらいまでになる。
ひとつひとつのチームがコンパクトなので飽きないし、それぞれのチームの工夫や個性が見られて面白い。
たまに、知ってる子供が出ていたり、大人の知り合いが手伝っていたりするので、観覧席から声をかけたのに気が付いて手を振ってもらうとなんだか嬉しい。
三個のバーガー
お腹がすいたので会場内の売店にハンバーガーを買いに行くと言うと私の膝に座っていたちいちゃいちゃんが一緒に来るという。
選んでいるとちいちゃいちゃんも食べたそうにしているので何か食べる?と声をかけると、まんまと一番高いバーガーをおねだりしてきた。
こういう場所の食べ物はあんまり美味しくない上に、高い。
この子に買ってあげたら、まだ10名以上残っている子供達もきっと欲しがるだろう。
どうしたもんかと考え、ちいちゃいちゃんに言った。
「よし、じゃあ私、1個はあなたに買ってあげるね?でも、それはみんなで分けるのよ?もし一人で1個全部を食べたかったらみんなに見られないところでこっそり食べてね?他の子達みんなに1個ずつ買ってあげるのは無理だから。わかった?」
ちいちゃいちゃんはこくりと頷いて、みんなで分けると言うので一緒に席に戻った。
席に戻るとちいちゃいちゃんはちまちまとバーガーを頬張っている。たまに他の子に、くれ、と言われて一口あげたりはしていたが、10名に回るほどでっかいバーガーであるわけもなく(くそ高いくせによ)バーガーは瞬く間に消えてしまった。
それからしばらくして、バーガーにありつけなかった子供が私の一挙一動に注目していることに気が付いた。
トイレに行くとひとりの男の子が私を探しに来て入り口で待っていたりするので、初めは勘違いして、そんなに私の事が好きなのか、うい奴め、などと思っていたが、どうやら彼らが好きなのは私では無く、目当てははっきりバーガーまっしぐら、なのであった。
私が席を立ち上がるとハッとして立ち上がる。席を移動すると近くへ移動してくる。
何をするにも狙われ、さすがサッカー王国ブラジル、と感心するような強固な守りでピッタリとマークしてくる。
パレードに友人が大人の特別参加で出ていたので写真を撮ろうとして会場の端っこまで何度もダッシュで行った時にも、私がバーガーを買いに行ったのではないかと心配してそのたび必死の形相で追いかけてくるので、そのガッツはさすがファベイラの子供ここにあり、と感心すらしてしまった。
バーガーを買いに行かないのか?買いに行くときは一緒について行ってあげるのでいつでも遠慮なく言ってくれ、と、親切なふりをして回りくどい事を言ってくるのが可愛いが、私への愛の無さが丸わかりでちょっとテンションが下がる。
どうしてもバーガーが今食べたくて仕方が無いようで、バーガーはいくらだったかと聞いてくる。答えると首にぶら下げた小銭入れの中身をひっかき回しお金を数える。
でも、子供がおこずかいで買うにしたらここのバーガーは高い。
案の定、お金が足りないから買って欲しい、と言ってくる。
こんなかわいいカツアゲには出会ったことが無い。困った。
それに教育上あげてもいいものか、迷った。
だけど、こんなに必死なんだし、もう一個くらいいいか。今日はカーニバルだしな。
根負けして本当にもうこれ以上は買えないからー個だけだよ?他の子とちゃんと分けるんだよ?と念を押して、そのガッツに敬意を表し栄誉ある最後のバーガーを贈った。(三個のバーガー/完)
それを見た友人がそのガッツボーイを叱る。
彼女に買ってもらったのね?あんたはお金を持ってきてるでしょ?!いくらファベイラに住んでいたって人にモノをねだるなんてみっともないマネはするもんじゃないよ!!と、くどくどと怒っている。
私にも、買わせてしまって悪かった。彼は親からちゃんとおこづかいをもらってきているのだから何か買ってやる必要は無い、ねだられても断ってくれ、お願いよアミーガ、と言ってきた。
彼女はファベイラに住んでいても親からの教育はしっかりされている人で、彼女のこういう所がいいなあと思う。
ファベイラに住んでいたってこういうところをちゃんとしている人はいるし、だから彼女のことは信用して付き合えるのだ。
一昨日は自分のチームの本番で昨日は他のチームを一晩中観覧をして、さらに今日は子供の手伝いに遅刻のせいでいらぬ手間をかけさせられてとても疲れた。
子供達の愛をいただきに参りますよと思ってきたら金をせびられそこに愛はあまり感じられないで1日が終了したが、まあ良い。
疲れたし、大変だったが、なんだかんだ言っても手伝いに来てよかった。来年も来よう。いや、来年は自分のチームの子供バージョンでも手伝わせてもらおう。出場順が離れていればいける。よし、ダブルヘッダーだ!!
などと、懲りずに考えながらカーニバル会場を後にした。
今年のカーニバルの最終日。