ブラジル・日本人サンバダンサーの華麗な日常

ブラジルに住む日本人サンバダンサーの全く華麗ではない日々

ブラジルサンバカーニバル2022④何問正解できるかな?日本人が間違えやすいカーニバルクイズ

カーニバルシリーズ中休み。

 

どうにも気になる日本の方の多くがカーニバルについて誤解していることを今日は書いてみようと思ったが、どうせなら楽しんでもらえるようにクイズ形式にしてみようかと思いついたので、やってみる。

なんか意外にめんどくさくて思いついてしまった自分を軽く責めたがそれこそあとのサンバカーニバル☆ということで、愚痴はこれくらいにしてヴァモス・クイズ!

 

第一問:カーニバルでは女性の大部分がビキニに羽の衣装で参加する。〇か×か?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

チッチッチッチッチ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

正解は、

×

なんでこんな誤解が生まれるかといえば、報道される時にやはり派手で見栄えのいいハイーニャ(女王)・ダ・バテリアの写真や山車に乗っている女性の写真が使われているからだと思う。

ハイーニャは1チーム2000~3000人のうちたったひとり、しかも一番派手でお金もかかった衣装なので、パレード内でも特殊な部分であるということ。

だいたいはテーマアーラというそれぞれ50~100名のテーマを表す同じ衣装で構成されたグループが大部分を占め、お腹がちょっと出るくらいの露出がある場合もあるが皆さんが想像されるアレとは違って、男女兼用の大きな衣装の場合が多い。

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他には例のビキニに羽スタイルのあの衣装をつけるのはパスィスタ(サンバステップをガツガツ踊るグループの人)、ジスタキ・ノ・カーホ(山車に乗って踊る人)、プリンセーザやムーザ(バテリア=楽器隊の前で踊るプリンセス・女神)、ジスタキ・ノ・シャオン(テーマアーラの間で単体、もしくは2,3人で踊る)などだが、テーマやチームによってはビキニスタイルでないこともある。どちらにせよビキニ羽の衣装をつけて踊るのは全体のほんの数パーセントしかいないのだ。

 

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ジスタキ・ノ・シャオン チームによるが、いても1チームに数人~10数人程度

皆さんおっぱいが気になって文章は頭に入ってこないだろう。そう、でもそれは私も同じだから大丈夫。

こういった写真を載せるとまた誤解を受けそうだが、カーニバルにおいておっぱいを出していない人がほとんどでこの写真はとても珍しい。稀にアフリカ系のものがテーマな時には黒い肌を持つ子に外おっぱいオファー案件がくることもあるようだ。ちなみに私は外おっぱいオファーを受けたことは無く需要も特に無く、よって、出したことはまだ無いしこれからも無い。



 

 

第二問:成人であれば衣装を買えば誰でも山車に乗ってパレードすることができる。〇か×か?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

チッチッチッチッチ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

正解は、

基本日本人でもブラジル人でも金さえ払えば(言い方)誰でも山車に乗ることができる。

ただし、テーマに沿っての特別な人選がある山車、この山車はテーマ的に黒人しか乗せない、とか、もうチームの子やチームの人の知り合いで埋まっているとか、この衣装は男性用がない、とか、その年やチームの事情にもよるので、どこでも希望の場所に乗れるわけではなく、チームが一般向けにその枠を用意している場合に限られる。

あと、すんごいおじいさんとかおばあさんの場合(ごめんね)はちょっとわからない。

テーマに合えばイケる場合もあるかもしれない。

山車に乗るのは選ばれた人だけと思っている人も多いが、もしあなたが望むなら山車に乗ってカーニバルに参加するチャンスもあるのだ。

ちなみにリオでの値段は3年前に友達が乗った時で5万円程度、ただしその年に違うチームで10万円以上したという情報も聞いたのでチームや衣装の人気度などによってかなり変わってくるようだ。

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第三問:ハイーニャ・ダ・バテリア(楽器隊の女王の役職)はどのチームでもチームで1番上手な踊り手がなる。〇か×か?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

チッチッチッチッチ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

正解は、

×

 

そのチームで子供の頃からやっている生え抜きの上手な子がハイーニャをやっているチームもあるが、特にリオでは近年はだいたいのチームが有名芸能人やモデルがやっていることが多い。

ゆえに仕上がった身体や表現力やアピール力はあっても素人であるのでサンバステップは残念、という方も多い。

昔それを知らずにパレードを観覧したとき、あるチームのハイーニャがあまりにも踊らないのでムカついて、一緒にいた友人と立ち上がって空き缶(エア)を投げつけて「ふざけんな!踊れー!」「金返せ!」「ちゃんとやれコノヤロー!」

と、競馬場のおやじのように日本語で野次を飛ばしたこともあった。

彼女たちはその役職に就く代わりに楽器隊の全員分の衣装代を払ったり、自分の衣装も数十万~数百万円のものを用意する必要がある。(生え抜きの子の場合はチームが負担することもある)

サンパウロであるチームのハイーニャがパッとしなかったのでなぜだと情報通の友人に聞いてみると、彼女の旦那さんは大金持ちで、2~3百万ほど払ってハイーニャになったのだと言っていた。

私もたまにそういう誘いを受けることもあり、以前ハイーニャではなかったがあるチームでお金を払えば楽器隊前で踊る役職に就かせてあげるよ、と言われちょっと悩んだことがある。

そんなの金で買ったって嬉しくないやい、とは思ったが、サンバ界では割と普通の話で、現在実際かなりのケースで目立つ場所で踊るのはコネかお金が発生することが多く、私のサンバ人生も残りあとわずか、どのみち今から強力なコネを持つとかどこかのチームの生え抜きになることは無理な訳で、金で買ったと言われても一回くらい大きいチームの楽器隊前で踊る経験をしてみたいとも思った。(結局やめたが)

ちなみにその時のお値段は安い軽自動車一台分くらいだった。

お金が有り余っていて私をどこかのチームのハイーニャ(女王)にしたいと熱望する方がいたら、どうしてもと言うのなら私も鬼じゃない、自分のポリシーには反するがヨシ、そこまで請われては仕方がないので考えてあげようじゃないか。至急連絡待つ。

 

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https://www.purepeople.com.br/midia/juliana-paes-agradeceu-a-grande-rio-pelo_m2977271

いろんなチームでハイーニャをやっている彼女はブラジルでとても人気の高い女優さんだ

 

良くも悪くもそういう制度にいつの間にかなっているので、彼女たちをディスる意図はない。

日本でだってもし浅草サンバカーニバルに有名な女優さんが出ていたらサンバが上手ではなくても盛り上がるだろうし、サンバの上手い下手にかかわらず見てみたくなるのが人情というものであろう。

もしカーニバルで本当にサンバが上手な人を見たければ、チーム生え抜きのハイーニャやムーザ、ジスタキ・ノ・シャオン(上手いから招待されている場合もある)そしてパスィスタたちを見るのが正解だ。

パスィスタはそのグループに入るのにテストがあるので基本みんな上手い(でもたまに微妙な人もいる)

 

 

 

さて、カーニバルクイズ、今日はここまで!

君は何問正解できたかな?

今回はキラキラしたカーニバルが金で動いている大人の世界の側面も持つということがよくわかったよね!

よい子の夢を軽くぶち壊しにしたところで、今回は終わりだよ!

 

みんなの幻想を打ち砕くリアルカーニバルクイズ、次回もお楽しみにね☆

 

 

 

 

 

 

 

 

お手数ですが、二つとも足跡だけでもつけていただければ助かります

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