さて、APS療法による治療は全て終了した。
さようなら、そしてありがとう。皆様には長々と私の膝に付き合ってくださり、膝ともどもとても感謝している。
有難いことに翌日からさっそく膝の痛みはビタイチなくなり、日本出発前に富士登頂、フルマラソンにチャレンジしなんと大会新記録を樹立。表彰式からその足で臨んだトライアスロンの世界大会では2位を大きく引き離し世界記録をマーク。あんまり調子が良くなったので飛行機には乗らずにブラジルまで歩いて戻ってきた。(たまに泳いだ。)
というようなご報告を皆さんご期待されているのだと思うが、
翌日から膝は腫れ痛み出した。
え、じゃあ逆に悪くなっちゃったの?と思った方。
早とちりに気をつけて。
そんなんじゃ、あなたのその早とちりが原因で夫(妻)や恋人と別れ、職場は追われる羽目になり、道に落ちてるバナナの皮で滑って転んでいずれ死ぬ。
2,3日は膝がかなり痛くなること、下手したら1週間くらい続くことは膝名医先生より治療直後に聞いていた。
治療して5日ほど経ち、やっと少し楽に感じ始めた頃にはもう日本出発の前日となっていた。
では、治療して二週間経った今は治ったのかどうか、と問われれば。
まだわからない。
のだ。
この治療は傷んだ組織の修復を促すものなので、その修復がある程度進むまで時間がかかる。注射を打ったらすぐに治る、という類のものではないのだ。
ではいつ治療の効果が出るのか?といえば、 確か効いた場合は1~2カ月くらいで効果が出てくる、という話だった。
3ヶ月後に症状の変化についてのアンケートを受けることになっているので、それくらいが効いたか効かないかの判断がつくひとつの区切りなのだと思う。
現在の膝の状態と言えば、正直以前とあんまり変わらない。だが、なんか良くなっていくような、膝内が活性化されつつあるような、そんな気がする。
、、、のは、願望と、2万うまい棒(単位)を無駄にしたくないという心理がなせる思い込みなのだろうか。
「おい、まだひっぱるのか」「騙された」「金返せ」と、おっしゃりたい気持ちもわかる。
だが、そういったことなので文句を言われても困るのだ。私のせいじゃないし、金は返さない。
冒頭でさよならを告げたばかりではあるが、皆様引き続きもう少々私の膝にお付き合いいだきたい。
とりあえず、今私にできることは、膝修復工事のために下僕のように働かされているおじさんたちを全力で応援することだけだ。
ぜひ皆さんも心の中でおじさんたちにエールを送ってやって欲しい。
“膝おじさん”は、いつもあなたの心に住んでいる。
それでは皆様、次回私の膝とは「ブラジル・日本人サンバダンサーの華麗な日常・闘膝痛気Ⅺ・経過報告編」でまたお会いしましょう。