ブラジル・日本人サンバダンサーの華麗な日常

ブラジルに住む日本人サンバダンサーの全く華麗ではない日々

番外編~ブラジルに住んでない・日本人サンバダンサーの華麗な日常⑧闘膝痛記Ⅶ最先端医療への道・APS(高濃度PRP)療法、いよいよ注射編

 

さて、今日APSの注射を打つと決まり、看護師さんに注射に必要な血を採ってもらう。

右手で二箇所刺されるも針が血管を捉えられず、選手交代ののち、左手に変えてやっと採血してもらうことができた。

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それを遠心分離器にかけたりの用意があるというのでまた待合室で待つことになった。

さらに1時間くらい待っていると、受付の方が申し訳なさそうに、注射は専門女医先生ではなくて膝名医先生がやることになったのだが、前の手術が長引いていてまだ結構時間がかかりそうだ、と言う。

あの正直で素晴らしい人格者としてご存知、天才美人再生医療専門家女医先生(中国語みてえ)がやってくれるのかと思ってはいたが、かなり遅くもなったし時間の都合などもあるのだろう。まあ膝名医先生であってもとりたてて不満は無い。

 

もう夕刻も過ぎ、ほとんど周りに誰もいなくなっていた。

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そういうこともあるさ。もう待つしかあるまい。

外では雷鳴が轟き、雨が降り始めたようだ。院内がやけに暗く感じた。

 

すっかり日が暮れてきた頃、やっとお呼びがかかった。

膝名医先生は私が本当に今日来るとは思っていなかったらしく、少し驚いたようだった。

注射をする前に、ブログに上げてもいいかと断ってAPS注射の写真を撮らせてもらう。

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この中に働くおじさんたちがやる気満々で蠢いているのかと思うと、なんか効きそうな気分になってくる。

さらに調子に乗って25万するという噂の精製キッド(使用済み・捨てるところだった)の写真撮影も頼んでみた。

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先生にも写っていただこうかと思ったのだが、腕だけ出演。

膝名医先生は、

「他の機械の写真も撮って良いよ、せっかく高いお金払ってるんだから、それくらいはねえ。他の患者さんとかにもこういう風に全部見せてやればいいんだよなあ~。」

とさすが膝名医と名高いだけあって太っ腹なことを仰り、精製する機械の方へ案内してくださった。

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機械1・正面 多分おじさん入り血液をぶん回しおじさんとそれ以外を分ける機械。それ以外って何だ。怖い。

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機械1・上面

 

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機械2と抗菌ケース的な何かか?

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機械2の操作説明と思われる

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機械2横、ケースの側面についていた説明文。機械1を使う時の手順ぽい。モビラートってなんだ。

 

写真撮影をサクッと終えたら、いよいよ注射のお時間だ。

膝に水が溜まっていると効き目が鈍るということで、腫れていた膝の水をまず抜いてもらう。

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安定の鮮やかなみりん色だ。

 

だがその注射がまあ痛い。すごく痛い。

膝の水は抜き慣れていたはずだし、ヒアルロン酸も注射器で入れ続けていたが、かつてそれほど痛みを感じた事は無かったので大して痛くないだろうと油断していた。

「ううぉ、うぉう…」と思わず声が出てしまう。

全て終わった後で先生が言うに、二回針を刺すより一度で済んだほうがよかろうと、膝の水を抜きそのまま同じ針先を活用して私の血液から精製したAPS液(おじさん液)を注射したので、太めの針を使用したのだという。

なるほど。だからあんなに痛かったのか。

思わずホッとして気が緩み、

「そうだったんですね~、よかった!先生は膝の名医だっていうのに、あまりに痛いんで腕が鈍ってんのかと思いましたよ~!!」

と、私としては親しみを込めた冗談のつもりだったのだが、いつもの調子でうっかりいらぬことを口走ってしまった。

サラリーマンなら会社で偉い人に余計なことを言ってしまい、北に飛ばされるタイプだ。

先生と看護師さんは一瞬戸惑ったのち、私がえへへと笑うと一緒に少し笑ってくれた。

大らかな先生で本当に良かった。

 

帰ろうとすると院内の主要なところ以外は電気が点いていなかった。

夜の病院とはこういうものかと思っていたが、激しい雷雨のせいでいつの間にか停電していたらしい。

そのトラブルもあって長く待たされたのだな、と合点する。

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約束していた友人たちと早く合流したいのに、駐車場のバーが停電のせいで上がらないまま、院内でもいろんな対応に追われているのだろう、人を呼んでもなかなか来てくれず、さらに車内で30分ほど待つ。写真奥に見えるのが病院。停電のため真っ暗だ。

 

一度家に帰り車を置いて友人たちの待つ地元の飲み屋へ向かった。

膝名医先生に特に何も言われなかったのだが去り際に一応、

「今日お酒飲んでも大丈夫ですか?」

と質問してみた。

『たくさんじゃなきゃいいけど。今日はまあ一杯くらいにしときなさいよ』

「わかりました。じゃあ二杯くらいにしておきます笑」

と言って、先生に苦笑されながら帰った。

 

 

 

 

 

実際は、三杯飲んだ。

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